街なかかわらばん佐賀

街なかで自分らしく暮らす人⑧(宮﨑 知幸さん)

2016年11月15日


宮﨑 知幸さん
コミュニティカフェTOJIN茶屋 店長
 

ばあちゃんになるまで、ずっとここで何かしているんでしょうね
 

 今年で佐賀に来て16年目、本当にあっという間です。今回メッセージを書くにあたって、なぜこんなに佐賀に長くいることになったのか、そして佐賀に来てから現在まで、を振り返ってみました。佐賀へ来たのは大学進学がきっかけで、在学中は栄養学などを勉強。卒業後にそのまま佐賀の病院で管理栄養士として働いていたんですけど、「もっと食育に関わりたい。もっと料理を食べてもらいたい。子どもと触れ合いたい」という思いが強くなり、その後は飲食業の道へ。いくつかの飲食店を経て、昨年からTOJIN茶屋の店長を務めています。実はこのTOJIN茶屋という場所、「後から振り返ると人生で大きな転機になるのでは?」と密かに感じています。
 今まで働いていた店では店をまわすことが中心でした。しかし今はこの場所を拠点に“街”に関わるようになっています。そのきっかけは唐人町商店街振興組合青年部への仲間入りであり、栄のくにまつりやライトファンタジーとの関わり。以前はてっきりこれらを市役所のイベントだと思っていたんですが、実際は “街の人達”が中心に運営されていることを聞き、びっくり。その時「街って動いているんだ」、「行政任せばかりじゃないんだ」と心から実感しました。その証拠に、青年部のみんなには今まで続いてきたことを引き継ぎながら、若さで街に新しいことを仕掛けていこうという機運があります。例えば佐賀城下ひなまつり。栄のくにまつりと比べると唐人町は少し盛り上がりに欠けていたので、来年こそは!と、既にいろいろ企んでいます。また今開催中のライトファンタジーは、すっかり佐賀の冬の風物詩として定着。通りのイルミネーションの飾り付けは青年部でパートごとに分かれ、店舗との交渉から設置までみんなでやっています。「この木、ライトの付けにくかねえ」など話しながら、どういうやり方だと付けやすいか、外しやすいのかを試行錯誤。ただみんな仕事をしていて作業できる時間もバラバラなので、それぞれが空いた時間を使ってやらざるをえないのですが、“自分たちの手”で作業をするから、イルミネーショがとても可愛く思えるんのです。
 そんな街との関わりだけでなく、TOJIN茶屋としても目標があります。例えば毎月19日(食育の日)に開催している、「さがこども食堂」。11月19日で六回目を迎えます。そもそもこども食堂とは、東京をスタートに全国に広がっている貧困家庭対策の地域的取り組み。はじめは佐賀でも食育の知識や経験を活かせるかもしれないと思って始めたのですが、次第に″地域のコミュニティづくりに役に立ちそうだ”と感じるようになりました。子どもも大人も一緒に食べられる、公民館的な存在。わかりやすく言うと寄り合い、子ども会+大人みたいな「地域で一緒になって子供を育てていく」というイメージですね。実際、積極的に地域で何かしたいという人や、子供のために何かやってあげたいという人は多く、主婦からおばあちゃんまで多くのボランティアさんに集まっていただいています。そしてそのような人たちの思いがあるからやれますし、参加者みんなが笑顔で食べていただけるから、続けてられています。普段お店を営業していると「材料持ってきたよー!」という声がたまに聞こえてくることがありますが、こんな声に応えていくのが、こども食堂におけるわたしの使命なのかもしれません。
 当分の間は佐賀の街なかで様々な活動を続けようと思います。戸籍も佐賀になりましたしね(笑)。たぶんおばあちゃんになるまでずっとここで何かしているんでしょうし、将来子供や孫と一緒に、街のいろいろな話をしたいと思います。「若い時こがんして木にLEDばつけたとよ、ここの木はね最初ばあちゃんが巻いたとよ」とか、孫たちが巻いているのを見ながら「大変やろーそこねー。そがんじゃなかよー」みたいな(笑)。そういう「街のリアルな動き」を後の世代まで受け継いでいきたい。いろんな人を巻き込みたいです。何かをやるとき、確かに自分だけでやるのは早いけど、続かない。だから巻き込みたい。次に伝えたい。それが大切だなって思います。巻き込むことが自分なりの街の活性化であり、街のことを考える人が増えることが活性化だと思います。
 

[INFORMATION]
TOJIN茶屋
☎0952-20-2063
●佐賀市唐人2-5-12
●営業時間/10:00~24:00
●定休日/12月29日~1月3日
●駐車場/なし

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市民ライタープロフィール

庄野 雄輔

氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師? かわらばんの編集もしています。

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