街なかかわらばん佐賀

街なかで自分らしく暮らす人⑩(山路 健造さん)

2017年7月16日


フィリピンでココナッツを食べる山路さん

フィリピンでココナッツを食べる山路さん

城西中で国際協力の仕事について話す山路さん

城西中で国際協力の仕事について話す山路さん

山路 健造さん
認定NPO法人 地球市民の会
タイ・スリランカ事業/奨学金事業担当
 
 

街に住みながら海外と佐賀を繋ぐことで、賑わいにも繋げる
 
 
「こくさいきょうりょくって何?」

決して一般的ではない国際協力。どんな仕事なのかご理解いただければと思い、筆を執りました。この仕事を説明するには、まず大分市出身の私がなぜ佐賀の街なかで暮らしているか、振り返りたいと思います。
 

もともと私は新聞記者でした。博多祇園山笠体験取材や福岡・筑豊地区の勤務を経て、2011年5月、異動したのが佐賀。佐賀では、春秋航空上海便第1便に乗ったり、県政担当をしたり、ノリ漁船の同行取材をしたりと、佐賀中を飛び回っていました。そんな折に出合ったのが、国際協力や国際交流をする地球市民の会です。ミャンマーの貧しい農村部で教える有機農業、中韓の大学生を佐賀に招いた交流事業…。留学生が半分という大学を卒業し、在住外国人の人権問題を学び、世界中に友達ができるなかで、「国籍や民族を超えて『人をヒトとして好きになる』社会をつくりたい」という思いを抱いて選んだ記者の仕事。しかし、自分自身が「当事者」ではなく、地球市民の会の活動を客観的に取材する日々に、疑問も感じていました。そんなとき、当会関係者から掛けられた言葉。「伝える側よりも、国際協力のプレーヤーになりたいんじゃない?」―私を国際協力へと駆り立てたきっかけでした。2014年2月で新聞社を退職してJICAの青年海外協力隊に応募。フィリピンで2年間、有機農業の指導やごみ処理などに従事しました。選挙の影響で、フィリピンでの仕事は思うようにいかずつらい思いもしましたが、2016年10月に帰国。すぐに現在の担当の求人が出たので応募し、今に至ります。
 

肩書は「タイ・スリランカ事業/奨学金事業担当」。メーンの仕事は、タイ、スリランカ、ミャンマーに奨学金を送るための日本での寄付集め。里親さんとして支援してもらい、生徒の学費や文房具代となる奨学金を送っています。
 

そのほか本年度はタイの新規事業として、柳川高校に留学するタイ人高校生のホームステイ受け入れ事業を実施します。彼らは、生活する寮が夏休みなどの長期休暇には閉鎖され、帰国を余儀なくされていました。渡航費もかかるし、帰国するとせっかく覚えた日本語学習がリセットされる…。そこで日本に残れるシステムができないかとホームステイを企画しました。ただ、40日間は長いので、インターンとして企業のお手伝いをする代わりに、3食と寝る場所を提供してもらう仕組みにしました。留学生たちは県庁近くのヒューマンアカデミー日本語学校で日本語を学びますし、週末は交流イベントも。今夏は街なかでタイ人を見かけることも増えるでしょう。
 

もはや、第二の故郷となった佐賀市。直接的な街の活性化に取り組む仕事ではないかもしれませんが、海外と佐賀をつなぐことで、結果として街のにぎわい創造につながる。そんな仕事を目指しています。よそ者の私を温かく迎えてくれた、佐賀の皆様への恩返しになると信じて―。ちなみに佐賀は、老若男女問わず、自分ができることでほかの人を助けようという方が多い印象を持っています。だからこそ、NPOなどCSO(市民社会組織)が多い所以でしょう。おかげで一人暮らしの私の生活を心配し、多くの方がご飯を持たせてくれ、体重増はフィリピン生活のせいにするわけにもいかず…。隣の古賀空手道場に通い、ダイエットに励む日々です(笑)。

 

[団体プロフィール]
地球市民の会
1983年設立の老舗NGO。「世界中すべてのものの幸せを自分の幸せと感じられる人=地球市民」を広げるため、国際協力や国際交流、日本国内の地域づくりなどに取り組む。国際協力としては現在、タイ、スリランカ、ミャンマーで活動を展開。ミャンマーには現地事務所も置き、化学肥料を使わない循環型農業(有機農業)の普及や、高校生向けの寮の運営などを実施。1990年から続けてきたタイの奨学金事業は、同国の経済発展に伴い2017年度いっぱいで終了を決め、これまでに3451人を経済支援してきた。(☎0952-24-3334 佐賀市高木町3-10)

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