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“毎日街なかに通う外国人学生”の、リアルな日常

2017年7月16日


佐賀市松原に開校して3年目に入った、ヒューマンアカデミー日本語学校。ここでは技能実習や大学進学のために、約80名の学生が毎日街なかに通って日本語を勉強しています。ただ街で彼らの姿を見かけることはあっても、日々の生活はイマイチ謎。そこで今回は日本での思い出や印象深い実体験などをインタビューしました。
 
●オウさん(26)【台湾出身】/写真左

    2016年10月に来日。元々日本カルチャーに興味があり、旅行で何度か日本を訪れたことがきっかけで入学することに。

 

●マヌラさん(26)【スリランカ出身】/写真中央

    2016年4月6日に来日。最初は佐賀そして日本が大嫌いで「佐賀無理」が口癖だったが、今や熱烈な「アイlove佐賀」に。

 

●カルカさん(28)【ネパール出身】/写真右

    2016年4月14日に来日。その同じ日に熊本地震が発生し日本に対して不安いっぱいのスタートだったが・・・・。

 
〇なぜ日本に来ようと思ったのですか?
 
マヌラ 日本は安心・安全、そして日本人は世界的にも優しいというイメージが強く、日本への留学だと家族が安心してくれたからです。将来はスリランカと日本のブリッジ(架け橋)になれる会社、お店を開きたいです。
オウ 日本に来たのは、日本のテレビや歌がきっかけです。あと日本語だけでなく、日本のお店のサービスや挨拶にも感動したので是非勉強していきたいと思います。
カルカ 自分も日本が安全だから、日本人が優しいからというのが選んだポイントです。あまり人や国の悪い面は考えない性格なので(笑)。
 
〇日本に来て困ったエピソードはありますか?
 
マヌラ 初めて日本に来た次の日、近所を散歩していました。すると道に迷い二時間くらいウロウロ。地図は持っていたのですが漢字ばかりで全く読めず、近くに英語ができる人もいなかったので困りました。あと地震には驚きました。スリランカでは一度も経験したことがなかったのですが、なんと日本に来て8日目で熊本地震に遭いました。その時は「何が起こった? これが地震? あー、どうして日本に来てしまったのだろう・・・、帰りたい・・」とパニック状態に。でもその後「もしまた地震が起きたらどういう行動をしたらいいか?」を先生達に教えていただいたので安心でした。そういえばカルカさんは、たまたま熊本地震が起きた日に日本に来たんですよね?
カルカ はい、そうです。本当にびっくりしました・・。ただネパールも地震が多い国なので、マヌラさんよりは平気だったと思います。私が困ったエピソードは、日本で初めてスーパーで買い物をしたときのこと。オイル(油)を買ったつもりでしたが、使ってみるとスウィート(甘い)! その時は日本語を全く話せなかったですし、文字も読めなかったので、同じネパールの先輩に「これは何ですか?」と電話で聞きました。そこで帰ってきた答えは・・・『みりん、sweet sake』でした(笑)。
オウ 私は今でも自転車用横断道の渡り方がよくわかりません。歩行者と自転車のボーダー(境目)がわかりづらく、危ないと思います。あと泥棒に遭ったのも辛かったです・・。買い物の帰りにコンビニに寄ったとき、荷物を自転車のカゴに入れたまま戻ったら盗られていました・・。財布は大丈夫だったのですが、ショックでした。あ、そうそう、それと毎日の朝ごはんにも困ります。台湾では朝は外で食べるのが普通なので。
 
〇学校の近くに住んでいるのですか?
 
マヌラ 私は佐賀駅の近くに住んでいます。初めて来たときは、いつも『佐賀無理!!』と言っていましたが(笑)、今はとても住みやすいです。私は佐賀の学校初のスリランカ出身。寂しさもあって最初はとにかく「佐賀には何も無い」と強く思っていたので、何度も東京や大阪の学校への変更をお願いしていました。でも今は佐賀が大好きです。たくさんの友達もできましたし、卒業後に大学か専門学校に進むときも、このまま佐賀に住もうと思っています。また東京の多くの人の移動は電車。佐賀は自転車。東京は忙しそう。佐賀はのんびり。それも佐賀が好きになった点です。あと佐賀には「お母さん」と呼べるような人もできましたが、たぶん東京だとそんな人はできなかったと思います。
 
〇佐賀の街なかのイベントには興味ありますか?
 
マヌラ イベントは大好きです! 秋はライトファンタジーのパレードに学校のみんなで参加しました。バーナーの炎は熱いけど楽しかったですし、バルーンフェスタで多くの外国人が街にやってくるのもいいですね。あとは夏に学校近くのパーク(公園)で見た花火や、着物を着た日本の女の子は綺麗でした(笑)。
 
〇最後に。佐賀の街なかがこういう風になればいいなあっていう思いはありますか?
 
マヌラ&カルカ 街のサインボード(案内看板)にもっと英語を増やしたほうがいいと思います。まだまだ佐賀は少ないです。私が二時間迷ってしまったように、初めて日本に来る外国人は困るんです。あとシティオフィス(市役所)に外国語対応のできる人が増えると助かります。手続きだけでも大変なのに、日本語だけだともっと困るんです・・。それとこれからの佐賀についてですが、都会を目指さないで欲しいです。静かな場所も賑やかな場所も、行きたいときは自由に自転車で移動できます。それが佐賀の良いところだと思います!
オウ 日本は看板に漢字が多いので、台湾人の私にとっては旅行でも安心でした。私の地元も佐賀と同じで静かな街、佐賀もその良さを大事にしてほしいと思います。
【編集長 庄野雄輔】
 
〔学校より Message〕
弊校が佐賀市に開校して3年目。文化や生活習慣の違いに戸惑う学生たちですが、地域の皆様のご協力によって佐賀での生活の心得を身に着けられるようになりました。初めての卒業生が佐賀県内をはじめ日本国内で進学できたのも、地域の皆様のおかげと感謝申し上げます。これからも学生たちが身近な国際交流を行っていければと考えております。(事務局長 松尾さん)
 
[INFORMATION]
ヒューマンアカデミー日本語学校 佐賀校
☎0952-27-7270
●佐賀市松原2-2-27バルーンミュージアム4F
●HP http://hajl.athuman.com/access/saga.php
 
※本文中の単語・言い回しについては、一部を除き学生達の日本語をそのまま使用しています。

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記者プロフィール

庄野 雄輔

氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師? かわらばんの編集もしています。

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