街なかかわらばん佐賀

新茶の季節が到来! 新茶は福を呼ぶ「縁起物」【上林茶店】

2025年5月13日


ご存知の方は多いかもしれませんが、「佐賀は日本茶 発祥の地」。佐賀と日本茶は切ってもきれない関係であり、しかも私の職場のすぐ近くにあるお茶屋さん「上林茶店」は、なんと天正年間、安土桃山時代に京都・宇治にて創業した老舗中の老舗です。佐賀へは明治時代に移ってきたそう。今回は嬉野茶の新茶をいただきながら、若女将の岡本さんに話を伺いました。
 
上林茶店で扱っているお茶は、主に嬉野茶と八女茶。嬉野茶が比較的さっぱりした味わいであるのに対して、八女茶は甘味が強いのが特徴です。二つのお茶はそれぞれ茶葉の形状が違うことにより、嬉野茶は茶葉がゆっくり開き少しずつ抽出されるのに対して、八女茶は茶葉が一気に開くことで最初の一杯がより濃く抽出されるそうです。そして、お茶の入れ方も茶葉のランクによって変わってきます。一般的にお茶を美味しく入れるには、高級茶ほどぬるい湯、少ない湯量でゆっくり入れるのがポイントだそうです。もちろん、より美味しく入れるためには、お茶葉を入れる前に、急須と湯呑みを前もって温めておくというのも大事! 岡本さんのお話は、個人的にも目から鱗で、非常に勉強になったので、ぜひ家で実践したいと思います!
 
ちなみに、5月は新茶の時季と言われます。新茶とは今年初めての新芽で作った一番茶のことで、「初ものの新茶をいただくと福を呼ぶ」と言われ、縁起物。また、昔から新茶を飲むと一年間無病息災で過ごせるといい、新茶は珍重されてきたそうです。一杯のお茶にはビタミンCが豊富に含まれ、風邪予防や疲労回復にも効果があると言われており、「不老長寿の妙薬」と言われることもあるそう。「ご自身の健やかな毎日と、大切な方の健康を祈念して、新茶をいただいて欲しいと願います」と岡本さん。一番摘みの時季は、立春から数えて八十八日過ぎた頃だと言います。その時のお茶がちょうど店頭に並んでくるのが、5月頃。まさに今なのです。
 
最近は日本茶離れが進んできていると言います。「普段忙しくされている人も、日本茶でちょっと一息ついていただけたら…」と岡本さん。少しでも多くの人に味わっていただきたいという思いで、日々丁寧な接客に心掛けておられます。皆さんも、ぜひ「新茶」を味わってみてはいかがでしょうか?
 
[INFORMATION]
上林茶店 
☎0952-23-2234
●佐賀市呉服元町5-18
●営業時間/10:00~18:00
●定休日/日曜、祝日
●駐車場/あり
http://www.kanbayashichaten.com/
 

 

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市民ライタープロフィール

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氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師&街なかかわらばん佐賀の編集長

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