街なかかわらばん佐賀

空き家旅館(松川屋)を改修し地域活動拠点へ

2021年1月14日


「みんなでDIYしよう!」の一コマ。近所の方やプロジェクトメンバーだけでなく、大学生や高校生など多くの方々が参加してきました。壁を塗ったり、廃材の撤去をしたり、障子の貼り換えをしたりなど。

「みんなでDIYしよう!」の一コマ。近所の方やプロジェクトメンバーだけでなく、大学生や高校生など多くの方々が参加してきました。壁を塗ったり、廃材の撤去をしたり、障子の貼り換えをしたりなど。

旧老舗旅館「松川屋」をご存じでしょうか。新馬場通り(松原神社参道)の東の端、大財通りとぶつかる南西角にあります。1853年(嘉永6年)創業。明治期には文豪の森鷗外が宿泊、また昭和32年の映画「張込み」ではロケ隊の宿泊所にもなった歴史ある旅館です。10年ほど前に女将さんが亡くなってから閉館していますが、うどんすきの「松川鍋」を記憶している方もいらっしゃるかも知れませんね。
 
この「松川屋」を核にして新馬場通りの賑わいを取り戻そうというプロジェクトが動いています。きっかけは、プロジェクトの事務局長を務めているコミュニティFM局「えびすFM」の池田眞由美さんが、たまたま案内してもらった「松川屋」の建物や大切に使われてきた調度品の数々に強く引き付けられ、この建物を保存し、ここを拠点として街の賑わいづくりに活用したいと周辺の人々に呼びかけたことです。この通りは、以前から新馬場通りの街づくりを進めていた「佐賀ん町屋ば甦らす会」が、活性化事業を行ってきていました、そこに「松川屋」という切り口を池田さんが提案、甦らす会の賛同を得、会の事業としてプロジェクトを発足させることになったのです。
 
計画策定のために何度もワークショップを積み重ね、徐々に取組みイメージが明確になり、佐賀県の支援も取り付けることができました。現在学生や市民有志が集まり、月1回ペースでDIYを繰り返し、快適に使用できるように環境整備が続けられています。そして、「禅」「映画」「昭和」を切り口に情報発信もスタートしました。10月からは大広間で「坐禅会」「写経会」が開催されています。その他、オンラインで「巨匠たちの映画術」「しんばばなし」を発信。「松川屋」は「禅」をヨーロッパに広めた曹洞宗の弟子丸泰仙老師ゆかりの場所。また、「映画」は松川屋オーナー西村雄一郎さんの映画評論家への原点ともいえる映画「張込み」のロケ隊宿舎。そして「昭和」はまさに建物全体や細部に宿っています。
 
プロジェクトはこれから本格的に様々な事業を展開されていく予定。
乞うご期待!
 

▲座禅会の様子
 

▲「西村雄一郎とシネマトーク」の西村雄一郎氏
 

▲「しんばばなし~松川屋劇場」の劇団とんとこパピィ
 

[INFORMATION]
●松川屋コミュニケーションスペースの貸出。
企業や個人が月額や時間単位で部屋を賃借可能。
●「坐禅会」:毎月第4土曜日の13:30~。
「写経会」は第2土曜日の10:30~ 大広間
●「西村雄一郎とシネマトーク~巨匠たちの映画術」YouTube配信
●「しんばばなし~松川屋劇場」
新馬場通りの歴史を講談調で語る劇団とんとこパピィ YouTube配信
●問い合わせ/えびすFM内 0952-97-9699(池田眞由美)
松川屋再生プロジェクト/https://saga-matsukawaya.biz/

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