街なかかわらばん佐賀

佐賀出身者からの手紙(千々岩 佐知子さん)

2016年2月7日


千々岩 佐知子さん

SWAQ TOKYO 代表
 
佐賀の人のおもてなし精神は最高峰です。
 

大学時代に住んでいた東京の武蔵小山という街には、都内最長の800メートルも続くアーケードがあり、そこを歩くと地元佐賀市の商店街をいつも思い出します。高校までは、毎日アーケードを通って登下校をしていましたし、夏の銀天夜市ではたくさんの屋台やビンゴ大会、バナナの叩き売りなどがあり、毎週遊びに行っていました。武蔵小山商店街では現在も昔ながらのお店が多く立ち並び、近隣から買い物に多くの人が集まります。そんな活気がある様子を眺めていると、佐賀にも昔ながらの魚屋さんや八百屋さん、お肉屋さん、洋服屋さんなどがありますし、佐賀が昔のように人情溢れて活気のある街になる可能性は、まだまだあるのでは? とも感じます。また東京にいると、よく佐賀の名産品を聞かれます。昔は、佐賀には何にもない! と思っていましたが、いざ外へ出てみると魅力が沢山です。まず、食べ物。海産物、肉、野菜、米、酒、ラーメンにちゃんぽん・・・と美味しいものだらけ。しかも東京の物価と比べると、とってもリーズナブルです! スーパーに行っても佐賀産のものばかりで、これほど地場産だけで生活できる県はそうないのでは? と思えるほど。そして次に佐賀に帰ると私が必ず行く“温泉”。嬉野、武雄、古湯など様々な場所にありますし、自然も堪能できとても癒されます。あと最近は趣味で茶道も習っており焼き物にも大変関心があるので、創業400年を迎える有田焼にも注目しています。このように魅力が溢れている佐賀ですが、何より一番は“佐賀の人はとても温かい!”ということだと思います。 例えば私はマラソンが趣味でこれまでに様々な大会に出場しています。2013年、2014年の「さが桜マラソン」のフルマラソンの時、“佐賀の人々のおもてなし精神は最高峰”だと感じました。走っているとどんなに田舎道でも途切れない声援があり、佐賀の美味しいものが各所で楽しめ、ゴールではひとりひとりタオルをかけてもらえます。一緒に参加した東京の友人も、その温かさには本当に感動していました。案外佐賀にいると、当たり前で気づかない事がたくさんあるけれど、とても魅力的な街なのでその素晴らしさを多くの人達に感じ取ってもらいたいです。
 
ところで私は、東京で「SWAQ(スワック)」というイベントの企画運営をしています。これはクローゼットに眠っているけれど捨てるにはもったいないような服を会場に持参すると、会場内の好きなアイテムを自由に持ち帰る事ができるというイベントです。モノが溢れる現代社会。「物々交換」という古くて新しいシステムを通じて人の交流の輪を拡げ、お洒落にエコを楽しもうというのがコンセプトです。毎回「キッズ」や「PARTY」などテーマを変えており、2015年10月には「和文化と国際交流」をテーマに築大正8年の日本家屋にて開催。古民家で洋服の交換会に加えて茶道体験会、和菓子作り、尺八演奏など様々なワークショップを行いました。佐賀にも柳町など古民家が数多く眠っているので、上手に活用して今後「SWAQ(スワック)」を開催できたらと思っています。その際はぜひ佐賀のみなさん遊びにきてくださいね! あと県外の人にもそれをきっかけに佐賀に足を運んでいただき、”佐賀の人の温かさ”を感じて欲しいなあっと思います。
 

〔INFORMATION〕
SWAQ TOKYO
HP: http://swaqtokyo.com
「SWAQ」とは?
クローゼットに眠っているけれど捨てるにはもったいないような洋服や和服を会場に持参すると、会場内の好きなアイテムを自由に持ち帰る事ができるイベント。来場者同士の交流も楽しむことができる。

 

(Profile)
佐賀市出身。佐賀大学附属小・附属中、佐賀西高を経て、慶應義塾大学法学部を卒業。2012 年よりSWAQ TOKYOを発足。元々幼少期より海外への関心が高く、アメリカテキサス州ヒューストンで青春時代を過ごし、様々な民族や文化への視野を拡げる。また、ファッション誌「GINZA」編集部でのアシスタント経験などを通じてファッションへのアンテナが強まり、エコで皆がハッピーになる「FASHION SWAP」が、様々な形で海外で流行している事を知る。そのコンセプトを日本でも広めようと、「SWAQ(スワック) プロジェクト」を始動。2013年1月には、小規模ながらも第一回SWAQを下北沢で開催する。その後少しずつ内容を盛り上げて来場数は増加。単に洋服交換をするだけでなく音楽や飲食などを提供し、来場者同士が繋がり楽しめる空間を作ることにも重点を置くのが特徴。今後は、自分の趣味や人脈を最大限に生かした『和SWAQ』、『SURF SWAQ』や『SWAQ for KIDS』など、今後多種多様に拡げたSWAQを全国各地や海外で開催予定。他にもオンライン上でのSWAQも計画中。「モノ」を大事にする日本の精神を海外へ広めるとともに、ワールドワイドに人と人とのよりよい交流を目指している。

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