街なかかわらばん佐賀

佐賀出身者からの手紙(ミヤザキケンスケさん)

2013年11月30日


ミヤザキケンスケさん
トータルペインター
 

昔、自転車でアーケードを走っていると、「自転車は押していきんしゃい!」と叱られました。
 

こんにちはミヤザキケンスケといいます、東京で絵描きをしています。何にでも絵を描くという意味で「トータルペインター」を名乗っているのですが、僕が絵を描き始めたのは佐賀北高等学校の芸術コースへ進学したのがきっかけでした。北高の芸術コースといえば、美術、音楽、書道を専門的に学ぶために、県内中からアーティスト志向の生徒が集まる、いわば精鋭クラスでした。アートのセンスがある人たちなので、自然とファッションに興味がある人も多く、入学するとおしゃれな先輩たちがたくさんいました。中学まで、服といえば洋服の青山かジーンズ三信で制服の改造をするぐらいしか知らなかった僕も、いそいそとファッション誌をチェックし、仲間と連れ立って佐賀のアーケードへと繰り出すようになりました。その当時、僕らが学校帰りに必ず通うお店がいくつかありました。モード系なら「NEWS」、古着なら「SodaPop」、雑貨は「エディショップ」、アクセサリーは「ポストモダン」、一点ものなら「スリーログ」など、アーケード内外に散らばる個人店舗を、おしゃれ高校生になりたい一心で、せっせとチャリで通っていたものです。アーケードには洋服以外にも、おもちゃ屋「桃太郎」や、スポーツショップ「アリオカ」がありました。中学時代の思い出として、部活が終わるまでは「アリオカ」、部活が終わって髪を伸ばし、「桃太郎」で女の子へのプレゼントを買うという、硬派が軟派に切り替わる男子生徒のドラマがそこにありました。その他にも松原神社前のたこ焼き屋、銀店夜市限定の「はがくれ流しそうめん」、なぜか入ってしまうおもちゃ屋「植松」、アーケードには唯一無二の魅力がいっぱいつまっていました。
 
帰省して、いま久しぶりにアーケードを歩くとちょっと寂しさを感じます。アーケードも半分が撤去され、いまや歩いている人もあまり見かけません。昔、自転車でアーケードを走っていると、「自転車は押していきんしゃい!」と叱られたのが、遠い過去の話に思えます。だけどきっといまの若者には、また違った彼らの佐賀スポットがあるのでしょう。僕たちが見ていたのとまた違う目線で佐賀の町を見ているのかもしれない。たまにしか帰れないけれど、佐賀の町が元気で、生き生きとしていると僕もうれしいです。少しでも佐賀の町が楽しくなるように、面白い企画を考えようと思います!
 

(Profile)
1978年佐賀市生まれ、佐賀県立佐賀北高校芸術コース出身。筑波大学修士課程芸術研究科卒。大学院在学中、フジテレビ「あいのり」に出演し、フィリピンに巨大な壁画を制作する。その後イギリスに渡りアーティスト活動を開始。帰国後、NHK「熱中時間」にてライブペインターとして出演するほか、連続テレビ小説「つばさ」や、よる☆ドラ「恋するハエ女」などのテレビセットを手がける。この他、ライブペインティング、絵画作品の制作、個展の開催など、現在も日本各地、世界各国を飛び回り活躍中。

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