街なかかわらばん佐賀

佐賀出身者からの手紙(古瀬 学さん)

2015年5月30日


古瀬 学さん 
アールテクニカ株式会社 代表取締役

株式会社エイガアルライツ取締役プロデューサー
 

佐賀の街なか、確実に、急激に温度が上昇していますぜ
 

人間、だいたい中二で決まる。中学二年生、14歳。14歳の頃までに経験したり、習慣や憧れとして刷り込まれたりしたものからは逃れられない、と僕は考えているのだ。その当時の僕は佐賀市に住み、SF映画とかマンガやアニメが好きで、プログラミングに興味のある爽やかなオタクだった(注:「オタク」と言う言葉の源は当時生まれた)。果たして、今年45歳になる僕は、やはり映画が好きで、マンガやアニメに仕事として関わっていて、プログラミングとかをやる会社を経営している(注:割と爽やかな中年になった)。この「中二の法則」には自信がある(注:ガンダム世代を見よ)。それにも関わらず、5年ほど前までの長い間、僕はほとんど佐賀とは関わらずに生きてきた。佐賀には何もないと思っていた。高校卒業後に、当たり前のように東京の大学に進学。就職もせずにフリーランスのエンジニアとして働きはじめてからも、そう思っていた。東京にいる限りは、やみくもに頑張ってさえいればチャンスは訪れたし、そんなチャンスは東京にしかないと思っていた。「佐賀にはチャンスがない」とすら思っていなかった。ときどき帰る佐賀市の街も、自転車でウロウロしながら青春を謳歌していた高校の頃の面影もない。あれだけ人が行き交っていたアーケード街の、なんとなく周囲より気温が低いような寂寥さをたたえた様はショッキングでもあったが、「ほら、ここから何も生まれない」と心の中でつぶやいてみるだけだった。しかしその思い込みは、ほんのちょっとした「雰囲気」を感じ取ったことで瓦解する。
 

佐賀市内でデジタルコンテンツ系の講師として呼んでいただくことがあった。そこで出会った若者たちの「佐賀の地から何か、自分たちの手で発信したい(できるはずだ)」「楽しいことをしたい(できるはずだ)」と言う漠然とした想い。答えがあるはずなのに、それが何か掴めない、歯がゆさの空気。もしくは、ムーブメントが形を成す直前の雰囲気。僕が役に立てる余地があるな、と感じた。いや、置いていかれそうな焦燥感すらあった。5年前から佐賀に通うようになると、CIEMAというとんでもない映画館があることを知ったし、『河童五代目』の制作に関わらせてもらうことになったし、SCC(佐賀クリエイターズカンファレンス)といった、とても佐賀らしい方向に尖ったイベントが生まれるし、さらにこの1年でもCOTOCO215やFabLab Saga、TシャツのPRESS、再開発された柳町など、佐賀のクリエイティブを支える新名所が街なかに続々とオープンしている。旧アーケード街を中心とした佐賀の街なか、確実に、急激に温度が上昇していますぜ。そのヒートウェーブに乗って、僕も佐賀市松原にソフトウェア開発拠点「アールテクニカ 佐賀スタジオ」を開設準備中。まちなかの熱の一部になりたい。冒頭の「今年45歳になる僕」には「佐賀でも会社をやっている」が付け加えられた。「中二の法則」に例外なし!
 

〔INFORMATION〕
・アールテクニカ株式会社 http://www.artteknika.com/
・株式会社エイガアルライツ http://www.ag-rights.com/
・寺沢武一 http://www.buichi.com/
・河童五代目 http://godaime.tv/

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