街なかかわらばん佐賀

佐賀の街なかで自分らしく暮らす人⑯(陣内 知宏さん)

2018年7月14日


代表の陣内さん

代表の陣内さん

猫の見守りロボット。表面は制作途中。

猫の見守りロボット。表面は制作途中。

毎週平均5~6名の方が集まるそう

毎週平均5~6名の方が集まるそう

陣内 知宏さん
Fablab Saga 代表
 
2年以上毎週続く
街なかのものづくりコミュニティ

 
 
呉服元町にある「Fablab Saga(ファブラボ サガ)」。3Dプリンターやレーザーカッターを使って、誰でも気軽にものづくりができる場所です。ここでは毎週火曜日の夜に「ロボ研」という活動が行われており、2年以上前から続いています。果たしていったいどんな活動なのでしょう? ロボット作り?
 
「ロボ研というのは、わかりやすく言うと『Arduino(アルドゥイーノ)』という初心者向けのマイコンボード(小型のコンピューター)をベースに使って、何か動くものを作ろうという集まりです。初めての方には、まず基本としてLEDをチカチカ光らせるさせる装置から作ってもらいます。その次はロボの一番基本になるサーボモーター、例えばラジコンの舵を切ったりするのに使われているモーターですが、その動かし方を一緒に学びます。とりあえず決まっているのはここまでで、そこから先は参加者の好みに合わせて自由にものづくりを進めていきます。例えば最近では、「猫ロボット」(左上写真参照)。これは猫のかたちをした、いわゆる見守りロボットですね。スマホを自作の猫型ボディに取り付けることで、その画面に目の役割を持たせます。そして別のスマホからリモート操作をして、画面上で見守りができるようにしていまして、遠隔で話しかけることもできます。ただし今は制作途中なので、見た目は完全な猫型になってはいませんので、もっと猫っぽくみえるようにみんなで試行錯誤している段階です。あと他にはロボ研初期につくった卓球マシーンの改良なども。これはゴミ箱のサイド下の部分に穴をあけ、そこから球が出て一人で練習できるようになるマシーンです。実はこれもスマホで遠隔操作ができ、球のスピードを変えたりできるようにしています。それとこれも興味深いんですが、鳥栖から通われている女性の作品で、猫のぬいぐるみみたいなロボです(下写真参照)」。
 
ぬいぐるみの動画をPCの画面で見せてもらった。猫の首が左右に動く。しっぽが動く。そして頭を触ると「にゃー」と泣く・・・そのリアルさにびっくり。初心者の作品?
 
「その女性は毎週通って3~4か月と、割と短い期間で作られました。プログラミング等は全く知らない方だったんですが、まず基本の部分を私が教えて、そのあと猫の声を出すところは別の方が教えられ、猫のぬいぐるみ部分(外の毛の部分)は作れるスキルをお持ちだったので、ご自分で。それぞれの得意技を結集して第一号が完成しました。今は第二号を作っている最中なのですが、次は頭としっぽだけでなく、前足やまぶたもつけて動かそうとしているんです! このようにロボ研には、専門知識を持った人だけでなく、初めての方も来られます。新しく参加される方から教わることもありますし、知っていることをみんなで教えあえるというのは、すごい力になりますね」。
 
こんなロボ研をコーディネートする陣内さんは、元々東京でシステムエンジニアに従事。震災等をきっかけに故郷の佐賀へ戻ってきたそう。在職時代のある時、3DプリンターやレーザーカッターでものづくりができるFablabという拠点が世界中で広がっているという話を聞いたときに、ビビッときたとのこと。「誰でも気軽にものづくりができる場所」、それがFablab Saga。これからも、ものづくりに興味を持つ人達の、大事なコミュニティスペースであり続けて欲しいと思います。【庄野雄輔】
 
[INFORMATION]
ロボ研
●開催日時/毎週火曜18:00~21:00頃
●会場/Fablab Saga(佐賀市呉服元町2-30)
●問合せ先/Fablab Saga (☎0952-97-7664)
●HP https://www.facebook.com/FabLabSaga/
※ロボ研のほかに「とびもの研」という飛行機など“とびもの”をテーマにした会も定期的に開催。

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市民ライタープロフィール

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氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師&街なかかわらばん佐賀の編集長

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