街なかかわらばん佐賀

全国的にも少なくなってきている『木地職人』とは?【村山大佛堂】

2020年3月13日


お位牌の製作作業(彫りの工程)

お位牌の製作作業(彫りの工程)

屋外作業の一コマ(人天蓋の取付)

屋外作業の一コマ(人天蓋の取付)

木地の材料となる木材を持つ牟田さん

木地の材料となる木材を持つ牟田さん

村山大佛堂は仏壇、仏具、各寺院用品などを自家製造販売している、創業明治10年の老舗仏具専門店。この業界では、佐賀で一番長い歴史を持つ店です。今回は六代目仏師である社長の牟田守宏さんより話を伺いました。
 
こちらではお客さんの要望に合わせて、注文住宅と同じように一点ものの仏具や仏壇が作られていきます。大きな特徴の一つが、牟田さんご自身が木地職人であるということ。木地職人とは一つの丸太から例えば位牌などに使う積み木の状態まで加工し、漆などを塗る前の状態にする職人さん。業界では全国的にも木地製作~小売までしている店はかなり珍しいそうです。木地の作業では、まず材料の木材を10年以上乾燥させたものを使います。取材時に見せてもらったのは位牌の材料。水分が多いと反りや割れが発生するそうです。そして注文受けてからも2~3月間さらに寝かし、それから木取り(一つの板から積み木を作る作業)に三日くらい、さらに形づくるまでに結局一週間くらい、そして彫りが終わるまでにさらに一週間、木地の作業だけで合計二週間程度かかるそうです。その後の塗りの工程も三週間から1か月くらいかかり、最後に金箔を仕上げるという流れ。木取りから最終的に仕上がりまでは三、四か月ほどかかるそうです。この店では社長と先代、そして従業員さんの三人の職人がいて、10年20年かけて伝統技術を身につけておられます。
 
仏壇は国産と海外産にも分かれ、一見同じに見えますが、細部は全く異なります。もちろんクオリティは国産が上で、価格重視かクオリティ重視か、ニーズはいろいろ。そこは一人一人の要望に合わせて、職人の目でうまく提案しているそうです。
 
[INFORMATION]
村山大佛堂
☎0952-23-2372
●佐賀市呉服元町8-15
●営業時間/9:00~19:00
●定休日/不定
●駐車場/あり

 

▲最近新しくなった店舗の外観

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市民ライタープロフィール

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氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師&街なかかわらばん佐賀の編集長

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