街なかかわらばん佐賀

佐賀の街なかで商売をする「老舗」から若者へのメッセージ【ひぜんえびすや】

2019年11月13日


 この街を見守る恵比須さん

この街を見守る恵比須さん

656広場の斜め向かいの角にあります

656広場の斜め向かいの角にあります

ひぜんえびすや
店主 中溝 一雄 さん
 
この街は若っかもん達が
盛り上げてくれよっとです
 

呉服元町で安永年間より続く老舗菓子店「ひぜんえびすや」を営んでいる中溝さん。ここ10年ほどで呉服元町は大きく変わりましたが、お店とご主人の笑顔、そして店の角の恵比須さんはそのままです。そんな中溝さんに「街なかの物件とプレイヤー」について話を聞きました。
 
「この街はアーケードがあった頃からするとだいぶ変わりました。以前は佐賀玉屋があって、寿屋や窓の梅、ミヤコや南里。大型店がたくさんありました。そういったお店が撤退してシャッター街になり、アーケードも古くなって・・・。でも2009年にアーケードが撤去されてからでしょうか、少しずつですが、西村先生(建築家の西村浩氏。㈱ワークヴィジョンズ代表)や菊池くん(㈱PRESS代表)、市役所やユマニテさん等の頑張りで良くなってきたと思います。最初物件を探している菊池くんに会った時、いかにも今どきの風貌でびっくりしましたが、話してみるととても素敵な青年でした。道に迷っているお年寄りがいれば親身に案内をする優しい面とかですね。そして商売のやる気もあったし、これからは若いもんの時代だと思ったので、結局隣の物件(旧カメラの勉強堂)を家主として貸すことにしたんです。すると彼はセンスがいいので、すごく格好良い店ができました(Tシャツのプリント工房PRESSのこと。現在はON THE ROOFの1Fにて営業。移転後の場所にはGOFUKU Local & Giftがオープン)。
 
その後、彼の繋がりでカメラマンの水田君や雑貨屋さんをしたいママさん達(SUSIEのこと)のように、この街で店をやりたいという人が出てきて、少しずつ活気が戻ってきました。また656広場では中高生達やアイドルの子達が頻繁にイベントをして盛り上がっているのは良いことだと思います。もちろん全部のイベントが周囲の店の売上に繋がっているわけではないですが、やっぱり若いもんの好きなようにさせてあげないとダメ。年寄りは見守っとくだけでいいんです。そうやって街は元気になるんです。若者が動けない街は発展しません。まだ街なかには空き店舗がたくさんあります。それぞれでシャッターを開けられない事情はあるでしょうが、この街のことを考えたら、少しでも家主が動かないと。面白い、新しいことをしたい!と思っている若者がいても、家主がまず動かないと始まらないですよ。私も少しでも若いもんが動きやすいよう頑張って、諸先輩方から受け継いだ素晴らしい街をちゃんと若い世代に渡していければと思います」。
 
物件が動くか動かないか、カギの一つはやはり「家主さん」に違いない。
【聞き手 庄野 雄輔】
 
 
[INFORMATION]
ひぜんえびすや
☎0952-23-5171
●佐賀市呉服元町8-5
●営業時間/8:30~18:00
●定休日/正月のみ
●駐車場/なし

 
【中溝さんが家主を務める物件の変化】
①元々は下の写真のような空き店舗

       ▼
②その後Tシャツ工房のPRESSに。
(現在はON THE ROOFへ移転)

       ▼
③そして今はギフトショップ
「GOFUKU Local & Gift」として稼働中。

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市民ライタープロフィール

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氏名:庄野 雄輔

街なかの愛の伝道師&街なかかわらばん佐賀の編集長

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