街なかかわらばん佐賀

2007年に新馬場通りのまちおこしの一環で、当時まだ佐賀では珍しかった古民家再生によってオープンした本格和食店「料庵 川松」。料理は鰹節や昆布をふんだんに使った出汁が、一品一品の味のベースになっており、ヘルシーで優しい味つけが大きな特徴です。また、一つの御膳で「ちょっとずついろいろ」な料理を楽しめるだけでなく、丁寧さが仕事の細部に宿っています。
 
例えば写真中央の「炊き合わせ」は、野菜それぞれを別々の鍋で各素材にあった味つけで炊き、最後に一つずつ椀に盛り合わせるといった細やかさ。茄子の天ぷらには丁寧な飾り包丁。そして、御膳の刺身は必ず活〆めの鯛を使用。一つ一つの素材や調理法を吟味し、全体のバランスを考えて一つにまとめられている点にはかなりびっくりしました! こういった丁寧さからでしょうか、店主川松さんの話では、「ここの料理を食べると体の調子が良くなった」というお客さんも結構多いそうです。
 
ところで、料庵川松には隣にある系列の質店「新古賀」のコンセプトが強く反映されています。それは「ものを大事にする心　育ててみませんか？」というもの。この精神があるからこそ、店主の川松さんは、お店の改築の際に杉の間伐材を使ったり、日常でクエン酸や石鹸を使ったりと、いわゆる「SDGs」という言葉が出てくるずっと前からそれを実践されています。こんな思いが詰まった空間の中でいただく和食。ぜひおすすめです。
 
[INFORMATION]　
料庵 川松　
☎︎0952-27-3268
●佐賀市松原3丁目3-31
●営業時間／11:30～14:00
●定休日／火、木曜
●駐車場／あり
※夜は予約制